日航年金削減に２案…不足分減額か基金解散

　
　
　日本航空は、日本の縮図のような会社で、高度成長期に大盤振舞の年金制度を作って、退職者にまで高額の年金を給付し続けるという約束をしてしまいました。
　
　成長が止まると、当然その約束が守れなくなるわけで、公的資金を入れても、資金が年金給付に流れては再建はおぼつききません。
　
　ということで、個人的には一回倒産するしかないと見ていたわけですが、立法で、『倒産看做し』とか『基金強制解散』というのは相当の大技です・・・・・
　
　旧長銀や日債銀が公的管理になったときも、かなり強引な『倒産看做し』が行われているので、現実的な線かもしれません・・・・・・
　
　読売新聞より　----------
　
　日航年金削減に２案…不足分減額か基金解散
　
　経営再建中の日本航空の企業年金削減を巡り、政府が検討を進めている特別立法で、削減手法として２案が浮上していることが９日分かった。
　
　企業年金の積み立て不足分を支給額から強制減額する計画を日航がまとめ、政府が計画を認定する案と、日航の経営悪化により企業年金を維持できないとみなし、基金を解散させる手法だ。
　
　政府は一両日中に次回の日航再建対策本部（本部長・前原国土交通相）を開く方針で、週内の支援策表明に向け、ぎりぎりの調整を進めている。
　
　積み立て不足分を支給額から減額する案では、現役社員とＯＢそれぞれの３分の２以上の同意取り付けを条件とする方向だ。同意取り付けに失敗すれば、法的整理などに移行する公算が大きい。
　
　一方、年金基金の解散は、日航を「破綻(はたん)状態」と見なし、積み立て不足を穴埋めしなくてもよい条項を盛り込む方向だ。
　
　経営側と労組側で構成する代議員会で４分の３以上の賛成を取り付けるか、基金の継続が困難と判断した厚生労働大臣の命令により行うことができる。
　
　特別立法には、航空産業を対象に、企業年金の削減を公的資金投入の条件とすることが盛り込まれると見られるが、事実上、日航への適用を念頭に置いたものとなる。
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　立法は、特定の個人や団体を狙い撃ちにするようなことが出来ない建前になっていますが、実際は１社の為に作られる立法もあるわけで、まさに今回はそうなりそうですね・・・・・・
　
　
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