GMの破綻について思うこと
6月1日に世界最大の自動車メーカーGMが破綻しました。
GMが財務内容を急速に悪化させた原因は、労働組合の会社経営を考えない無理な要求に、その時の経営陣が応え続けてきたことにあると思っています。
目先の決算を良くする為に、現在の支払給与を抑制する代わりに、年金や退職後医療などの将来給付を隠れ債務として与え続け、結果債務が膨れ上がりました。
日本の年金制度も似ていて、増税をせず、将来の年金・医療の給付を(隠れ債務として)膨らまし続けていた結果が今の借金800兆円と、膨れ続ける年金・医療支出です。
日本国は、どんなに借金が膨れ上がってもGMのように倒産するわけにも行かず、今後どうするのだろうと、本当に不安になります・・・・
毎日新聞より ------
GM:破産法申請 負債16.4兆円 大統領「必ず復活」
経営危機に陥っていた米自動車最大手、ゼネラル・モーターズ(GM)は1日午前(日本時間同日夜)、ニューヨーク市の破産裁判所に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。
GMの資産規模(08年末)は910億ドル(約8兆6500億円)で、米メディアによると負債総額は1728億ドル(約16兆4000億円)。
米企業では過去4番目、製造業では過去最大の破綻(はたん)となった。
不採算事業を分離した新生GMは優良資産を引き継ぎ、米・カナダ両政府が計396億ドル(約3兆8000億円)の追加支援を実施する。
代わりに米政府が60%、カナダ政府が12%の株式を取得し、GMを一時国有化。
6~18カ月で再上場を目指す。(以下省略)
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僅か6ヶ月~18ヶ月で上場ができると言うのも、国の力を過信しているようにも思えます。
いっそ破産させて、UAW(労働組合)の医療費や年金を全部踏み倒した方がよっぽどスムーズに再建できると思うのですが、オバマ大統領の票田のUAWに配慮した中途半端な策ですね。
そのうちに、綻び(上場不能・赤字等)が出てくるのではないでしょうか。
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Comments
自分の節税を検討中。
社会保険料控除として支出額を控除できるのが、猶予されてきた学生納付特例4年分。全額免除半年分。若年者猶予1年分。
厚生年金保険被保険者になろうかという案。
1号被保険者のまま、付加年金を付ける案。
国民年金基金に入る案。
401Kで小規模企業共済掛金控除とする案。
どれから、優先的にすすめようかなと。
手元の安定資金はかなり手薄の現状です。
いずれも、相手が政府ゆえに、腰が引けてしまいます。
Posted by: 高橋 | June 05, 2009 07:28 AM
高橋先生
いつもコメントありがとうございます。
資金に余裕のある自営業(弁護士や税理士)の方には、国民年金基金を目一杯積むようにお勧めしております。
毎月6万円超の掛け金は厳しいですが、それでも同期の大手企業に入った厚生年金の人と比べれば、老後の年金は少ないものになります。
何もしないで、働けなくなった時のリスクを考えると、内部留保を蓄積するよりも、損金で落とせる基金の方が良いとおもいます。
Posted by: owner | June 06, 2009 11:49 AM