サムライ債の利払い遅延 アイスランド大手銀行
サムライ債というのは、海外の(比較的信用度の低い)発行体が発行する円建ての債券です。
アルゼンチン国債やトルコ国債のように国債であっても、延滞(デフォルト)のリスクがある分利回りが高いのですが・・・・・・・・・・・
共同通信より抜粋 ------------
サムライ債の利払い遅延 アイスランド大手銀行
アイスランドの大手銀行カウプシング銀行が2006年10月に発行した円建て外債(サムライ債)で、利払いが遅延していることが21日、明らかになった。
利払い日は20日だが、元利払いの事務代理人である三井住友銀行は利払いがないことを確認した。
猶予期限の27日を過ぎても支払われなければ契約上の債務不履行に相当することになる。
支払い遅延が発生したサムライ債の発行金額は500億円。カウプシング銀行のサムライ債を15億円保有しているベネッセコーポレーションは「状況を確認中」としている。
共同主幹事の大和SMBCによれば、同行が発行したサムライ債は別に3本あり、3本の発行額の合計は280億円という。同行は現在、アイスランド政府の管理下にある。
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アイスランドといえば、一般庶民が円建ての住宅ローンを組んで大損したという話も出ています。
http://www.asahi.com/international/update/1022/TKY200810210369_01.html
金利差は最終的には為替レートで調整されるということを知っていれば、目先の4%の円建て借入と数十パーセントのクローネ建て借入が経済的にはそんなに変わらないことは分かりそうですが・・・・・
とはいえ、キャリートレードと称して、アフリカランド建ての高金利の債券を買って、大損をしているFPも居たりして、金融だけは本当に詳しい人に聞かないと(銀行や証券会社の店頭の人とかは原則アホです)こういったことになりますのでご注意。
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Comments
こんにちは。
シティのサムライ債を持っているんです。
心配です。。
Posted by: masa | October 23, 2008 06:21 AM
知り合いの叔母様のお母さん、といっても80後半らしいのですが、ご主人が残してくれた大そうな老後資金を証券会社?の勧めで中国株を買って大損してるとのことでした。
叔母様は事業してて財産が沢山あるので、全部なくなっても大した事ないのでしょうが、オリンピックも近くてバブルとか言われてるのに、そんなリスクの高い投資を奨めるのって、いくら手数料が欲しいといっても、良心はないのかと思っちゃいます。
投資は自己責任ですが、よくリスクを理解せずに投資するのは危険ですよね。
うちの会社の高齢の管理部門の責任者もリスクも良く確認しないで、債権投資して含み損抱えてます。
金融投資で儲けるのにも、ハイリスクハイリターンでしかないので、余裕資金は事業利益を高めるために使うのが本則で、財務のリスクはコントロールできる範囲に抑えないといけないと思うのだけれど、よくわからない人だ。
Posted by: カッチン | October 23, 2008 11:07 AM
masaさま
コメントありがとうございます。
今のアメリカの金融システム維持の流れから行くと、シティの債券は大丈夫だと思われますが・・・
鵲先生
コメントありがとうございます。
企業の余剰資金は、リスクを取っても増やすべき資金か、保守的に守るべき資金かの色分けが重要だと思います。
漫然と高利回りのものに資金を回していると、いつか痛い目にあいそうです。
Posted by: owner | October 23, 2008 01:18 PM