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February 18, 2008

年金記録改ざん 社保事務所が「圧力」

 
 この問題は結構根が深く、平成6年頃から16年頃まで続く「平成大不況」「失われた10年」の時代に、経営が傾いた会社によくあった事例だと思われます。
 
 資金繰りに行き詰まり払えなくなった会社は、概ね

 ①手形
 ②銀行借入
 ③税金
 ④従業員給料
 ⑤社会保険料
 
 の順番で支払を優先してきますから(払わないと倒産する可能性が高い順)、社会保険料の優先順位は低く、それでも督促がきついとこのような粉飾まがいのことに手を染めてしまうことになると思われます。 
 
 正直に払って倒産するのと、従業員にとってどちらが幸せなのかは難しいところで、その粉飾によって生き長らえて雇用を維持し、さらに業績が復活しているとしたら、評価は難しいと思います。
 
 こういった案件のリーク元は倒産した恨み節かもしれません。
 
 
 毎日新聞より --------------------
 
 <年金記録改ざん>社保事務所が「圧力」…都内の社長証言
  
 会社員が加入する厚生年金の受給額に影響する「標準報酬月額」の改ざん問題で、東京都内の40代の会社社長が毎日新聞の取材に、社会保険事務所による改ざんへの関与の詳細を証言した。
 
 それによると、同事務所の改ざんへの関与は、指示と言えるものだった。総務省の年金記録確認第三者委員会は、標準報酬月額が不正に減額されたり、消されたりした事例をこれまでに15件確認しており、被害は拡大する可能性がある。

 社長が経営する会社はサービス業関係で、社員数人。06年、資金繰りが悪化し、会社側の厚生年金保険料の滞納額が約100万円に上った。

 社長は東京都内の社会保険事務所から呼び出しを受けた。資金難を訴えると、徴収担当の30代職員から「例えば滞納額を減らす手段として標準報酬月額を下げる方法もある」と告げられた。言質を取られたくないあいまいさの残る言い方だったが、社長には「指示」としか思えなかった。

 正確を期すために社長が文書を求めると、「私から『こうしろ』とは言わない。記録は残せない」と拒否する周到さだった。

 標準報酬月額を引き下げれば、将来受け取る年金が減ることは分かっていた。でも、それまでの取り立てが執拗(しつよう)だった。会社を訪れた徴収の職員から「会社がつぶれても回収してやる」とすごまれ、「精神的に追い詰められ、うつ状態にもなった」。

 06年夏、社長は62万円としていた自分の標準報酬月額を同年1月までさかのぼって最低の9万8000円に変更する書類を提出した。書類一式を準備したのは社会保険事務所の側で、ノーチェックで受理された。

 社保庁の業務マニュアルでは、過去60日以上さかのぼって標準報酬月額を変更する届けがあった場合、社会保険事務所は会社の賃金台帳と照合してチェックする。順守されていれば発覚するはずで、マニュアルは無視されていたことになる。

 改ざんで月々に支払う年金保険料は約10万円少なくなり、社長が将来受け取る年金も年数万円減る。しかし、社会保険事務所は保険料徴収率のアップにつなげられる。各事務所は前年度の徴収率を上回ることがノルマになっている。

 東京都内のある社保事務所の職員は「改ざんは日常茶飯事だが、証拠を残さないよう細心の注意を払っている」と証言する。

 引き下げ決定を通知する文書には職員の実名入りで「社会保険制度へのご協力、ご理解いただきましてありがとうございます」と書かれていた。
 
 
 
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「社会保険労務士」カテゴリの記事

Comments

 年金記録問題は、不祥事・裏工作のオンパレードですね。
 そして気になるのが、標準報酬などの改ざんに社会保険労務士がからんでいたのではないか、もっと率直に言えば、顧問社労士がワザを教えたのではないか、ということです。
 社労士会では、話題になっているのでしょうか?

Posted by: 丸い月 | February 17, 2008 at 04:25 PM

 丸い月さま
 
 コメント有難う御座います。

 社会保険労務士が絡んでいたと言う噂は聞きますが、実際やっていた人に出会ったことはありません。
 
 銀行や、税理士、経営コンサルタント、そして社会保険庁など、いろんな人が、よく言えば会社を潰さないために、不正を指南していたのではないでしょうか・・・・

Posted by: owner | February 17, 2008 at 05:00 PM

確かに悪質で、弱い者の心理を上手く付いた確信犯ですよね!
確かに、会社が潰れるよりはマシなのかもしれませんが・・・・。
厚生年金にも一部免除の制度が必要になるのかもですね。会社と従業員双方の同意が必要になってきますから、揉め事が多くなるかもしれませんが・・・。

Posted by: あっきん | February 17, 2008 at 10:55 PM

 あっきんさま
 
 コメント有難う御座います。

 倒産寸前の会社に立ち会って、社会保険料は義務だから絶対払って下さいと言えるかどうか。
 
 私も、銀行員として何件か倒産の現場に立ち会ったことが有るので分かりますが、それは非常に困難であります・・・

Posted by: owner | February 17, 2008 at 11:51 PM

社員の立場で倒産を経験したことがあるものとしては、倒産にいたる会社の事情は様々で、何が正しい、間違っているなどとは簡単にいえないものです。

国民年金保険料の免除制度があるわけですから、会社にも一定の基準や条件を課した上で分割納付などの制度があると良いかもしれません。
そうするとこのような問題はなくならないものの、制度を無理に捻じ曲げることも少なくなるかもしれません。

Posted by: wakaba | February 18, 2008 at 08:15 AM

 わかば先生
 
 いつも、コメント有難う御座います。

 厚生年金を免除するのは難しいでしょうから、社員を国民年金に避難させる制度とか作るのも一考ですが、そうすると悪用する人が続出しそうで、難しい問題です。

Posted by: owner | February 18, 2008 at 03:10 PM

 「社員の年金を数千円多くすることと、会社がつぶれることと、どっちをとるんですか?」
 もしも、顧問先の社長から、このように迫られたら、悩んでしまいそうです。(私は、まだ修行中の身ですが。)

Posted by: 丸い月 | February 18, 2008 at 10:10 PM

 丸い月さま
 
 コメント有難う御座います。
 その前に、自分の報酬も遅れて・・・(笑)
 
 
 銀行員の時、明日不渡りの出る会社の社員(当然倒産することを知らない)さんと世間話をした時に大変胸が痛んだことを思い出します。
 
 こちらは最後通達を言いに行っているのに、笑顔でお茶を出されたりして・・・・
 
 とにかく倒産と言うのは、絶対つぶれない新聞屋やTV局の社員には体感できないわけで、こういった、絵空事(資金繰り破綻を回避するための緊急避難を理解できない)の記事が横行するのではないかと思ってしまいます。

Posted by: owner | February 19, 2008 at 03:50 AM

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