楽天の資金調達
TBS買収の資金を楽天は銀行借り入れで賄っているようです。ライブドアの場合は、あの悪名高いMSCBで調達し株価を大きく下げましたが、今のところ楽天の株価は堅調ですね。
読売新聞より抜粋-----------------
楽天、TBS株取得資金は融資…金利重荷で交渉急ぐ?
在京民放キー局TBSに経営統合を申し入れた電子商取引最大手の楽天が、TBS株の購入資金の大部分を、複数の大手金融機関からの融資で調達していたことが15日、明らかになった。楽天は複数の大手銀行に、必要な時に限度額まで融資を受けられる融資枠を設定している。楽天は約880億円を投じてTBSの発行済み株式の15・46%を取得したが、購入資金の大半は、この枠を活用したと見られる。
手元資金の活用や株式の発行などではなく、金利負担がかかる借り入れを利用したことで、TBSとの統合交渉の長期化は、楽天にとって重荷となる。統合交渉に微妙な影響を与える可能性もある。
借入金利などは明らかになっていないが、仮に1年間借り続けた場合、融資枠設定の手数料などを含めると、楽天の負担額は10億円前後になるとの見方もある。楽天の2004年12月期連結決算の経常利益は154億円で、資金調達コストは財務的に大きな負担となりかねない。
楽天幹部は、「(売却して現金に換えられる)保有株もかなりある」としており、当面、資金面の不安はないとしている。ただ、楽天の三木谷浩史社長はテレビ番組で「880億円という大量の資金を投資しており、あまり悠長なことも言ってられない」と発言。TBSに対し、提案への早期回答を求めている。金利負担の大きさは今後、楽天側が統合交渉を急ぐ要因にもなりそうだ
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融資枠の設定というのは、いわゆるコミットメントラインの事ですが、楽天ほどの会社になれば1000億円程度のコミットメントラインは当然有ると考えられるので、それを利用したものと思われます。専門的になりますが、このコミットメントラインの契約は、契約期間が1年を超えてくるとBIS自己資本比率規制上のリスクアセットに算入されることから、殆どの銀行が1年以内で設定しています。三木谷社長も取敢えずは1年以内の決着を考えていらっしゃるのでしょう。
そうは言っても、これまた楽天の時価総額(1兆円を超える)を考えれば、1000億円程度の転換社債(CB MSCBも含む)の発行は余裕で可能でしょうから、長引いた場合には有利子負債にならないエクイティファイナンスに切り替えてくる可能性が非常に高いと思います。
ということで、読売新聞の記事の、最終行のコメントはやや的外れだと思っています。
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