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July 21, 2005

夢真と日本技術開発

 夢真と日本技術開発のTOB合戦、ライブドアVSフジテレビほど盛り上がってはいませんが、マニアの間では絶好の検討材料になっているようです。

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 そもそも、夢真という会社が日本技術開発という会社に敵対的TOBをかけたのが事の始まりなのですが、日本の商法および証券取引法の不備を突いて、日本技術開発はTOB後に株式を5分割するという荒業を出してきました。株式分割は、「3月末の株主に4株を割り当てる」というような方法で行われるため、今回TOBで買い付けた株には4株のおまけが付いてこないことになり、夢真はTOBを行っても、株式分割後の過半数を買うことが出来なくなってしまいました。

 これって明らかに「後出しじゃんけん」ですよね。そこで、夢真は、株式分割の差止請求と、さらに今日のニュースによれば、TOBの際に、発行未済の新株まで買い付ける(これがまた、商法の穴)という買収案を再提示してきました。

 商法は、つい最近改正がなされ、平成18年4月から施行されることになっているのですが、買収一つとってもこんなに不備があるのでは、先が思いやられます。金融の世界の技術の進歩は、法律の改正では全く追いつかないので、裁判所の判断の適正さが求められる領域です。是非、合理的な判断を裁判所に求めたいと思います。

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» 夢真HDが株式分割の「差止仮処分請求」へ [時評親爺]
21日付産経新聞と同日付yahooニュース(共同配信)に依ると、夢真HDが既に昨日から実施している日本技術開発に対する敵対的なTOBとあわせ、これまでの攻防戦に加え、いよいよ法廷闘争に持ち込まれることになった。ライブドアvsニッポン放送の場合は、「フジテレビのTOBvsライブドアの市場買い付け」の中での新株予約権の発行差止であり、地裁及び高裁の決定はライブドアの言い分を認める結果となった。参考までに、この時の司法判断は以下の通りである。 東京地裁の「平成17年(ヨ)第20021号」 新株予約権... [Read More]

Tracked on July 21, 2005 07:18 PM

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