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June 20, 2005

足利銀行の受け皿

 毎日新聞より抜粋
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 2行が受け皿銀行に名乗り 福田栃木県知事
 破たんして一時国有化された足利銀行(本店・宇都宮市)の譲渡先について、栃木県の福田富一知事は19日、同県上三川町で開かれた県民との意見交換会で、「みずほ銀行のほかに栃木銀行(本店・同)からもオファーがあった」と述べ、2行が受け皿銀行に名乗りを上げていることを明らかにした。また、福田知事は「県内の企業に配慮してもらえる金融機関を望んでいることは、以前から国にも要請している」と話し、県経済を優先する金融機関を望む県の方針に変わりがないことを強調した。【塙和也】
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 私の記憶では、足利銀行は東京三菱と仲がよかったと思いますが、何故か「みずほ」が手を上げ、さらに規模的に足利銀行の半分も無い「栃木銀行」が(無理やり?)手を挙げさせられている状況は、ちょっと違和感を感じます。
 栃木県は、主力産業が少なく、温泉などの観光地が沈みまくっているので、「県経済を優先する」金融機関というのは、単に不良債権を押し付けられる金融機関になりかねません。多額の公的資金が、銀行の先にある、「県経済」という名の不振企業に流れる可能性が高そうです。

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Comments

 はじめまして、栃木県在住の者です。 足利銀行が国から公的資金を注入してもらう前までは東京三菱銀行が筆頭株主で、1997年秋に発生した取り付け騒ぎのときは資金調達で後ろ盾になってくれました。経営破綻直前までは“受け皿”として最有力でしたが、資本関係もなくなり「UFJ」との合流を目指している現在では・・・どうなのでしょうか。

 「栃木県は主力産業が少ない」とのことですが、人口200万人の栃木が工業品生産額は全国の都道府県で10番くらいにランクされています。足銀の貸出金シェアは栃木県内で約5割、中小企業向けでは約8割に達する“ガリバー銀行”であり、不良債権の処理に目途がつけば“安い買い物”ではないでしょうか。新生銀行などの前例を参考に、県は「利益だけが目的の都銀や外資はNO」という方針を掲げているので、みずほは「ファンド方式」を考えているようですが、地元では「足銀単独での存続」か「地元金融機関との合併(=栃木銀行)」を望んでいる声が多いようです。ただ、栃銀と合併すると・・・貸出金シェアが県内で7割以上になるのは必至。受け皿の決定権は国にありますので、やはり「ファンド」方式による都銀主導が有力ではと思われます。

 「栃木県経済」が国民の財産である公的資金を無駄遣いしないよう、そして将来へ向けて“恩返し”できる「優良企業」となれるように県や県経済界ではいろいろと模索しております。

Posted by: さにぼー@栃木 | June 26, 2005 11:35 AM

 さにぼーさま

 コメントありがとうございます。
 栃木県は銀行員時代、自分は担当では無かったのですが、親しい後輩が担当していて、県内企業全体の財務内容があまり芳しくなかったイメージがあります。
  そのシワ寄せが足利銀行に行ったことも、(首都圏で相当不良債権を作ったことと相俟って)破綻の原因になったのではと思っています。

Posted by: owner | June 26, 2005 12:28 PM

 それでも、栃木県経済が「不振企業」の一言で片付けられてしまうのには違和感があります。足銀破綻の原因はバブル期に“身の丈を越えた”過剰な投資路線をすすめた為であり、貸出金約4兆円のうち“県外の約1兆5000億円”の資産劣化が足利銀行を窮地に追いやったと考えるほうが的を得ています。足銀ショックで現在はダメージを受けていますが、本来の県経済に這い上がる力がないとは思えません。
 栃木県内を基盤とする栃木銀行や足利小山信用金庫などの自己資本比率も十分に高いですし。

Posted by: さにぼー@栃木 | June 26, 2005 01:42 PM

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